世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS
2009.01.24 *Sat
![]() | 世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS (講談社文庫) (2005/04) 舞城 王太郎 商品詳細を見る |
ディスコ探偵水曜日を読んでからはまり始めた舞城作品。
世界は密室でできている。はどちからという初期の作品でしょう。
厚みはそれほどでもないので短時間で読めます。
ほとんどの作品で共通する突き抜けたキャラクター。
主人公がであうヒロイン?も常軌を逸した性格をしていますし、名探偵のルンババ12、その姉等々、個性豊かです。
彼らの行動を追っていくだけでも読み応えがあります。
題名に恥じない量で密室も起こります。
二つの要素が並び立っているという感じ。
ボーイミーツガールミステリという一文もどこかで目にしました。
ミステリというのは色々なジャンルと複合できる優れものだと、最近思います。
密室殺人それぞれの解決は結構アッサリと解明されていきます。
謎が明かされるとそんなもんかと思うかもしれません。
大仰なトリックを期待して読むと若干肩透かしかもしれませんが、トリックはあまり風呂敷を広げすぎると嘘くさくなるとも言えます。
主人公を初めとした登場人物の奇矯な行動も目立ちます。
面食らう読者もいるかもしれません。
そういう部分に好意的になれるかどうかで舞城作品への評価は分かれるのでしょう。
最初は戸惑っても次第に好きになっていく読者もいるでしょう。
自分はその一人でした。
こういう変化は自分には珍しいです。
つまり食わず嫌いも良くないし早計なのも良くないって事だと思っています。
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