お嬢様とお呼び!
2009.01.12 *Mon
![]() | お嬢さまとお呼び! (2008/03/12) 森 奈津子 商品詳細を見る |
「あなたのネタは五年早い。または十年早い。あるいは十五年早い」
あとがきの一文です。
まさにこのままズバリ。
内容を読めば大抵の人は納得させられるでしょう。
ヒロインの綾小路麗花は、現代風に言えばツンデレ。
縦ロールがポイントのお嬢様です。
取り巻きとしては、
岡野拓人…………お人よし美青年
佐伯…………眼鏡を取ったら美人キャラ
杉本晴信…………(おそらく)真正BL
とまあ、全員を取り上げるのは大変なのでこれぐらいで。
このセンスはほとんど現在で通用すると言って良いでしょう。
にもかかわらず、これが描かれたのは1990年ごろ。
なんとバブル期です。
その頃はもちろんツンデレなどという言葉はなかったでしょう。
オタクという言葉が(非好意的な意味で)世間の認知を得始めたのが丁度この時期でしょうか。
その時すでにこのキャラクター達を作り上げて小説を書いてしまった訳です。
時代の先取りも此処に極まれり。
ちょっと先取りしすぎです(笑。
そして18年近く前の作品の復刻版がこれにあたります。
18年経って時代が作者のセンスに追いついたってこと?
当時から一定層のファンを持っていたシリーズらしく、その力が偉大だったのかもしれません。
なんにせよ、こっちはその恩恵を(思いがけず)受けられたのですから、恵まれています。
この復刻版で新世代のファンが増えるのかもしれないシリーズ。
要チェックやで。
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