どきどきフェノメノン
2008.11.29 *Sat
![]() | どきどきフェノメノン A phenomenon among students (角川文庫) (2008/04/25) 森 博嗣 商品詳細を見る |
筆量に定評のある森博嗣氏。
その作品はミステリだけでなく多彩な分野に及んでいますが、今回はラブコメです。
実はラブコメはこの作品が初めてらしく、ちょっと意外でした。
ヒロインは大学院ドクタコース在籍の24歳・窪井佳那。
冷静そうでいて、結構破天荒な性格をしています。
一歩間違えれば妄想と言われかねない思考の広がり。
そして一定確率で発生する、酒癖の悪さ。
記憶が完璧に欠落するのに外見的にはシラフだなんて、なんと恐ろしい性質なのでしょう。
この性質が一波乱巻き起こします。
周囲のキャラクターも癖のあるやつばかりです。
さわやか青年の鷹野と指導教官の相澤は、まあ普通ですか。
癖があるのは、人形オタクの水谷。
そして巨漢の僧である武蔵坊あたりです。
個人的には水谷自作の佳那フィギュアがどれほどのモノなのか、気になって仕方がありません。
読みながら、佳那独特の思考展開に思わず笑ってしまいます。
このセンスは森博嗣作品固有のものでしょうか。
ミステリはちょっと、という人にもオススメです。
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