幻惑の死と使途―ILLUSION ACTS LIKE MAGIC
2008.09.24 *Wed
![]() | 幻惑の死と使途―ILLUSION ACTS LIKE MAGIC (講談社文庫) (2000/11) 森 博嗣 商品詳細を見る |
読めばわかりますが、この巻には偶数章が存在しません。
それにはもちろん理由があり、注釈の形で理由には触れられていますが、7巻を読めばさらに完璧に判る様になっています。
今回はイリュージョンがモチーフになっています。
イリュージョンの中で行われる殺人。
イリュージョンのように行われる犯罪。
非常に雰囲気が出ています。
文庫版の解説はかの引田天功ですが、彼女もそのリアリティは評価しているほどです。
森ミステリィの雰囲気は存分に楽しめるはずです。
中身とは関係ないですが、驚いた事が一つ。
作中でwww(ワールドワイドウェブ)に触れる部分がありますが、そこでかなり先見の明がある記述に触れられました。
情報過多による情報の無意味化とか、Blogの登場の予見とか。
1997年刊行なので、たぶんBlogはまだ一般化していないはず。
こういったことで作者の知的レベルの高さを感じてしまいます。
それはともかく。
外れのないシリーズというのはすごいものです。
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